産後の高熱の種類
出産後に高熱が出ることがあります。
この高熱が入院中ならすぐに病院で対応してもらえますが、退院後ではどうしていいか不安ですよね。
産後特有の高熱には2種類あります。
産褥熱
乳腺炎
他にも時期によってインフルエンザや胃腸炎など、かかる可能性もありますが
今回は産後特有の産褥熱と乳腺炎についてです。
産褥熱
簡単に言うと産褥期(産後10日以内)に出産でできた傷の細菌感染によって生じる高熱です。
昔は産後に亡くなった方も多かったそうです。
この場合、抗生物質の投与が必要です。
子宮内に胎盤が残っている場合も産褥熱の原因となります。
この場合は掻爬処置が必要になります。
☆掻爬処置(そうはしょち)とは、子宮内に残った胎盤を掻き出す処置です。
退院後に高熱が出た場合は、出産した病院に電話し診察してもらうのが一番です。
赤ちゃんを見ていてくれる人がいない場合は、赤ちゃんを連れてタクシーで行きましょう。
赤ちゃんは診察の間だけ看護師さんや助産師さんに抱っこしてもらったり、ベッドに寝かせてもらいましょう。
それくらいほっておくと怖い病気です。
昔は抗生剤が無かったので命を落とすママがいました。
現在は抗生剤があるので、病院で処方してもらいましょう。
乳腺炎
おっぱいにしこりができ、痛みを伴います。
熱は一気に40度近くまで上がり、悪寒と倦怠感があります。
乳腺炎は悪化すると手術が必要になるので、悪化させないよう早めに病院へ行きましょう。
乳腺外来があるレディースクリニックが一番良いと思います。
乳腺炎になる原因ははっきりとしていませんが、
- 疲れ
- 細菌感染
- 飲ませ方
- 食事
- 不適切なマッサージ
などが挙げられますが、
「絶対に〇〇が原因」とはなかなか言えないものです。
母乳育児が起動にのって、何を食べても大丈夫なママもいれば
少しのチョコレートで乳腺が詰まってしまうママもいます。
乳腺炎の手前のしこりがある状態で、
しこりを押しながら母乳を飲ませたり搾乳するママがいますが
しこりをいじってそこから細菌感染すると乳腺炎になってしまうことがあるので
しこりがあるときは無駄に触らず、赤ちゃんにこまめに飲んでもらうくらいがちょうどいいです。
搾乳も、どんどん母乳生成されてしまうので
どうしても痛い時に乳房の周りをすこし絞るくらいにして
なるべく刺激を与えないようにしたほうが良いです。
出産したら近くの乳腺外来を調べておくと
急性の乳腺炎の場合にすぐ行くことができます。
乳腺炎になってしまうと
病院へ行くのも大変なくらいですから。